近年、「腸」の健康が私たちの生活で重要な役割を果たしていることが分かってきました。
テレビでも「腸内フローラ」について取り上げた番組をみる機会が珍しくありません。

なぜそこまで「腸」がスポットライトを浴びているのでしょうか?

これまでは、腸内に生息する菌のほとんどが人工的に培養できないためその種類や数、働きなどについて解明できない状態でした。それが遺伝子解析技術により菌を培養しなくてもその存在が知られるようになり、多くの未知の細菌が発見されつつあるのです。

また、この技術によって腸内細菌がヒトの健康に大きな役割を果たしていることもわかってきました。そして人の健康を維持し、癌や糖尿病、肥満症といった生活習慣病を予防する手段として、腸内細菌叢(腸内フローラ)の改善が有効であることがわかりつつあります。

顕著な例をあげますと、重い病気を患っていて自力で食事ができない患者さんが、腸が空っぽの状態で必要最低限の経腸栄養剤投与で、長いあいだ髪が少なかったような高齢患者さんにも髪が生えてくるという現象が病院内で良くみられるからです。

「腸」というのは、それだけ活力とエネルギー、そして生命線を握っている臓器だと考えられます。

医学博士の白川先生に腸がどれだけ大切なのかお聞きするためお話しをお伺いいたしました。
白川先生、今日はよろしくお願いします。

「そもそも腸って、それほど大切なものなのですか?」

白川医師

「そうですね、植物を例にとってみましょう。
植物は種から芽が出ます。そして茎が伸び、花が咲いて実がなるのは植物内の酵素の働きです。

人間も同じで、体内酵素は食べ物の消化・吸収・排泄や細胞の代謝・解毒など、体内のあらゆる作用(化学変化)に関わっています。

ヒトの腸内には一人当たり100 種類以上、100 兆個以上の細菌が生息しており、ヒトが摂取した食餌の一部を栄養源として生活しています。これらの腸内細菌は、他の菌種、あるいは真菌や原虫など他の腸内常在微生物との間でバランスを保った状態で、腸内フローラと呼ばれる生態系を形成しています。

これら腸内細菌の種類と数は、宿主の動物種や個体差、消化管の部位、年齢、食事の内容や体調によって変化が見られますが、その大部分は偏性嫌気性で人工的には培養できない細菌であり大腸菌など培養可能な種類は全体のごく一部にすぎないことがわかっています。

そして「酵素=生命」という有名な生化学者の言葉にもあるように、酵素がなければ生命活動は維持できません。食べたものは体内に入り酵素の働きで分解されてはじめて体内に必要な栄養素に作り変えられることができます。それらが体内で有効に活用できるかどうかは、体内酵素の働きが重要になります。」


腸内フローラを研究している私たちとしては、髪まで生えてくるという変化に驚いています。巷では育毛剤をはじめとして、あくまでも髪に何かをして働きかけるなど盛んですが、まるでなかなか花が咲かなかった植物が突然開花するような変化ですよね?

白川医師

「酵素の役割というものがあるんです。
まず「食物酵素」というものがありまして、これは生野菜、果物、生肉などに含ます。
次に「消化酵素」。
これは消化器官内で分泌される酵素で食べた物を消化します。
最後に「代謝酵素」。
これはあらゆる生命活動に使われる酵素で、呼吸や手足を動かしたり、各臓器が独自の機能を行う、物事を考える、老廃物を体外に出す、病原菌を排除するなどで機能します。

特に生命活動に不可欠な「消化酵素」「代謝酵素」は生体内で作り出されるため体内酵素(潜在酵素)といいます。

消化酵素は、炭水化物とアミラーゼをブドウ糖に変え、タンパク質とプロテアーゼをアミノ酸にし、脂肪とリパーゼを脂肪酸にします。

難しいことはさておき、代謝酵素は、自然治癒力、免疫賦活、有害物質の除去、そして新陳代謝に貢献していると言われているのです。」


なるほど、ということは腸そのもの、というよりも腸内で動いている「体内酵素」が影で働いている立役者という訳なのでしょうか?

白川医師

「はい、体内酵素は大工さんのようなものですね。
消化、吸収、合成、排泄、細胞代謝や解毒まで関わっています。

各種の栄養素であるビタミン、ミネラル、ホルモンなども酵素の存在無くしては何の働きもできないんです。全ての身体で必要な影の仕掛け人は「酵素」といっても差し支えないでしょう。」


ということは、酵素さえ大事にすれば健康でいて髪も維持できる生活が送れるということにつながるのでしょうか?

白川医師

「体内酵素量というものがありまして、加齢とともに体内酵素量は減っていくんです。」


えっ、でも体内酵素自体は体の中で生成されるものではないのですか?

白川医師

「残念ながら体内酵素量は加齢とともに減少するだけではなく、一生の生産能力も遺伝(DNA)によって決定されているといわれています。なので、酵素を無駄使いしないことが大切なんですね。そのために大事なのは、具体的にいいますと、生野菜、果物、発酵食品をとりつつ、酵素の無駄使いをしないということです。酵素の無駄遣いとは例えば、暴飲暴食、ストレスを受けたり、過度な運動なども当てはまりますね。」


それでは足りない酵素を、酵素食品などで補ってあげればよいのではないでしょうか?

白川医師

「それがむずかしいんです。ここが酵素の弱点でもあるのですが、そもそも酵素は70度の熱で変性してしまうのです。加熱殺菌といって食品衛生法がありますが、この時点で酵素は働きを失ってしまうんです。さらに酵素は酸に弱い性質がありますので、胃酸で変性してしまいます。また高分子ですので、腸壁から吸収されにくいのです。現在市販されている酵素食品はほとんどが過熱殺菌されてますので、本来の働きを持つ酵素を補うことは難しいでしょう。」


酵素を効率よく補う方法はないのでしょうか?

白川医師
「低分子化された納豆菌発酵代謝エキスを利用した酵素食品が有効だと思います。納豆菌類であるAK株菌と植物性原料ミネラルを長期発酵、長期熟成させたエンザミンという成分があります。この酵素は低分子化されているため吸収率が高いのです。」


腸に吸収されやすくなるのは分かりました。
しかしそもそも熱に弱い場合、さきほどのご説明どおり胃酸で変性するのではないでしょうか?

白川医師

「いえ、この酵素は熱や酸にも強く、耐性試験にクリアしています。」

故赤澤博士が発見、開発したのがAK菌株を元に生きた酵素を届けられるエンザミンでした。

「こちらは美容、免疫、生活習慣病の観点から行った試験データです。」



 


なるほどそうなのですね。
冒頭の話しに戻りますが、重篤患者さんに髪が蘇る現象。これは先生はどう見ていらっしゃいますか?

白川医師

「これはあくまで推測論になるのですが・・・
そもそも生物が生きるためには、食べ物を食べなければなりません。しかし腸の働きが悪いと、栄養分が吸収されづらくなります。軽度の栄養不足や栄養が偏った状態です。これらは血流障害や病気など、身体の不調を招きます。ですからサプリメントや医薬品などを摂取しても、それらの成分が吸収されづらくなります。

当然ながら、身体の末端である「髪」にも血液が流れづらくなり、充分な栄養が行き渡りません。血の質が悪く血流も悪くなるためです。さらに加齢によって腸の働きが悪くなり、脱毛していきます。

腸は医療業界で「第二の脳」と呼ばれています。これは脳からの指示無しでも他の内臓を働かせることができるからです。例えがよくありませんが、脳死した患者が、延命補助を得て生命維持できるのも腸が内臓の司令塔の役目を担っているためです。

ストレスを感じるとお腹が痛くなったりしますが、脳で自覚する前に胃腸がおかしくなるわけです。
身体の中で最後に活動を終えるのも腸です。患者が亡くなられた時間は腸内温度で調べるそうです。

あまり知られていませんが、腸はそれだけの身体にとって大事な役目を担っている証拠だと思います。末端である髪の成長の大元のカギを握っているのも「腸」なのかもしれません。


確かにおっしゃるとおり、身体は食べ物からつくられますからね。
そして、その食べ物は、しっかり腸で吸収されなければ意味が無くなりますね。
肌や髪を若々しく保つための秘訣をもう少し伺いたいものですが・・・。

白川医師
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医学博士 白川太郎医師
日本の医師・医学者

現職:赤坂フロイデクリニック院長
京都大学医学部卒。医学博士。オックスフォード大学マートン校(医学部)助手。
京都大学医学部教授を経て、現在、日本先端医療医学会理事長、遺伝子免疫クリニック院長。

論文「The Inverse Association Between Tuberculin Responses and Atopic Disorder」は
世界的な科学誌である「Science」に日本人として初めて掲載された。(1997年1月3日号)

学歴: 1983年3月 京都大学医学部卒業(医師免許取得)
1995年6月 大阪大学医学博士(論文)
職歴: 1983年6月 京都大学胸部疾患研究所付属病院第一内科入局
1984年9月 高槻赤十字病院呼吸器科入局
1987年2月 大阪大学医学部環境医学教室助手
1991年3月 連合王国オックスフォード大学医学部内科留学
1995年6月 大阪大学医学部環境医学教室講師
1995年6月 連合王国オックスフォード大学医学部呼吸器科講師
1999年1月 連合王国ウェールズ大学医学部大学院実験医学部門助教授
中華人民共和国第4軍事医科大学付属西京医院呼吸器科客員教授
中華人民共和国江蘇省南京医科大学国際鼻アレルギーセンター
分子アレルギー学部門客員教授
2000年4月 京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻健康要因学講座
健康増進行動学教授
2000年10月 連合王国ウェールズ大学医学部大学院実験医学部門客員教授
2001年4月 理化学研究所遺伝子多型センター・機能相関グループ・
チームリーダー
2006年4月 Goodgene Japan社 CEO
2007年9月 白川太郎クリニック 院長
2008年10月 Universal Clinic Group ユニバーサル医院 院長
2013年1月 東京中央クリニック銀座院長
受賞歴:1995年11月 日本アレルギー学会アストラ喘息賞
2001年12月 大和エイドリアン賞:3年ごとに最高の日英共同研究に送られる
2003年12月 ベルツ賞1等賞(600万円)
評議員、理事:日本予防医学リスクマネジメント学会:副理事長
日本食品免疫学会:理事
日本免疫毒性学会:理事
日本統合医療学会:理事
日本生理人類学会:理事
日本ビフィズス菌センター:理事
世界リスクマネジメントセンター:理事
日本アレルギー学会:評議員
日本臨床環境医学会:評議員
会長:第11回日本行動医学会
第5回日本統合医療学会
eヘルスコンソーシアム:eヘルス&サービス創造コンソーシアム:理事長
保険医療福祉ネットセキュリティー基盤整備普及コンソーシアム:理事
編集委員:世界予防医学リスクマネジメント学会誌
日本行動医学学会誌
分子呼吸器病学